野の家を支える重要な構造部分、「床・足回り」の改修に着手していきます。和室の畳をはぐり、床下地の杉板をめくると土台、大引き、床垂木が現れます。当時の伝統工法は現代のように基礎はありません。 野の家は屋根が大きく瓦が乗っています。まさしく頭がとても重たい構造です。それを柱がささえてその柱が地面に置かれた束石が支えています。そのら柱、束石が何十本もあり野の家の大きな重たい頭を支えているわけです。 伝統工法と言われるこの野の家も永い年月に幾たびが経験した地震ではその多くの柱、束石がそれぞれ振り子のように揺れを分散、今でいう制震構造を構築していたと言われています。