コラム ウッドショックで思うこと

昨今のテレビ、新聞等マスコミが発信している「ウッドショック」。随分、深刻な問題となっています。国内の住宅に使われる木材の約60%は輸入に頼っている日本。その多くの輸入先は米国、欧州ですが米国はローン金利が下がり需要が高まり、欧州は陸続きの中国が鉄道を用いて買い占めています。輸入は主に大きなコンテナ船を用いますが世界的なコロナ禍で巣ごもりで生活物資の需要が高まり、コンテナ船は生活物資で大半を占められるようになり木材が載せられない等、色んな条件が混ざり合っているようです。

それよりなにより木材の輸出生産国からしてみれば日本への輸出価格が安いことも魅力のない市場としてあるようです。お打合せをさせて頂いているお客様の中には「日本はこんなに山があるのに何で国産の木材をもっと使わないんですか?」と聞いてこられます。ごもっともなご質問です。戦後、復興の為、国内の住宅供給を進める為、杉やヒノキ等、急ピッチで植林をしてきた日本。ですが、住宅資材として成長させるには林道を整備し植林、枝打ち、間伐・・・等多くの手間と10年以上の年月が掛かります。どうも林業が思うように発展していない事情があります。整備されていない手つかずの山は大雨では土砂崩れを招いたり、杉花粉を大量に発生させたり、海に流れる水質迄、影響を与えるようです。

また国内の木材の利用比率を上げることで地産地消が根付き、遠い国外からの輸送で発生する二酸化炭素の排出も抑えることが出来るはずですし、地元の雇用も創出できます。

今回の「ウッドショック」はいつ終息するかわからないと言われています。今後、日本政府も対策をお講じていくものと期待するばかりですが、これを機会に国内の林業の復興を願っています。難しい問題とは思いますが富山出身の現農林水産大臣 野上さんには頑張って頂きたいと思います(^-^)

木の香㈱前川建築では木材供給会社さんを2社お付き合いある中で常に新しい情報を聞きながらお客様に最善ご提案が出来るよう努めて参ります。

専務取締役

茶木 均Hitoshi Chaki

少年の心を持ったおじさんが時には真面目に、時には遊び心満載でつぶやきます。

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